こんにちは。突然ですがぼくは、工場で11年間働いていました。車の部品をつくっている会社で。
工場の仕事ってどんな感じか気になりますか?
そうでもないですか?
工場勤務といえば、単純作業を1日中やっているようなイメージを浮かべる人が多いのでは?
そういう仕事もありますが、ぼくがしていた仕事は違いました。
1日中歩き回りながら設備を稼働させ続ける、という感の仕事です。
工場での仕事は交替勤務が多いと稼げますね。残業が少なくても、交替勤務の手当が出ればすごく稼げます。
では、思い出しながら工場の仕事を書きつづってみます〜。
具体的にどんな仕事をしていたの?
ぼくがやっていた仕事は、「自動加工機のオペレーター」です。
車の部品、さらにその部品を加工する職場にいました。
マシニングセンタやNC旋盤と呼ばれる、部品を加工する設備を動かしたりメンテナンスしたり、加工した部品の寸法をチェックしたりというようなことをします。
鋳造素材を投入すると、ロボットやコンベアなどが素材を運んで、NC旋盤やマシニングセンタたちが寸法どおりに1工程ずつ自動で加工していきます。
そして加工し終わったモノを他の部署で他の部品と組み合わせて自動車メーカーに納品します。
自動ならヒマなんじゃない?
と、思うじゃないですか。
意外とやることはたくさんあって、忙しかったです。

素材をフォークリフトやハンドリフターで倉庫から運んできて、投入。
設備の暖気運転して立ち上げて、加工品の寸法チェックしてから起動かけて。
そのあとは定期的に寸法チェックして、寸法が狙いの数値の範囲から外れそうだったら機械のプログラムの数値を変えて調整。
最終工程まで加工され、出てきた完成品の外観をひとつひとつ目視検査して、パレットに詰めて。
大体1分に1個くらい、完成品がコンベアに乗って出てきます。ちょっと他の作業をしているとあっという間に完成品が溜まります。
それを素早く正確に外観検査してさばくのです。
こんな感じの定常作業でした。
あとは切削油の濃度の管理やら給油やら設備の点検やら…。
これだけでも割と忙しいのですが、設備がボロくて故障と「チョコ停」というものが多く、まさに目の回るような忙しさの日もまれによくあります。
チョコ停に悩まされる日々

チョコ停。かわいらしいネーミングにもかかわらず、多くの人がコイツに日夜悩まされています。
要するに、設備がなんらかの要因で「チョコっと停止」してしまうことです。
加工物が接する座面にゴミがあってきちんとセットできなかったり、センサーが油などで汚れて誤検知してしまったりと、要因は様々です。
チョコ停が発生すると、アラーム音が流れて設備が止まります。
多い時には1日に何十回も…。停止した原因を調べて、取り除き、再び起動をかけます。
でもまたしばらくするとすぐにチョコ停発生…。

日々、このチョコ停をつぶそうとデータを取って改善を重ねるのですが、良くなったと思ったらまた新たな問題が発生、その繰り返しでしたね〜。
頭からお尻までがウン十メートルくらいある設備なので、このチョコ停復帰という作業で歩く距離がとんでもないことになります。
あっちでアラームがなった!!と歩いて行きチョコ停復帰。今度はあっちだ!!と歩いて行ってチョコ停復帰。その繰り返し。
ぼくは毎日2万歩くらい歩いていました。なんて健康なんだ。
ちなみにアラーム音が「エリーゼのために」だったので、エリーゼが嫌いになりました。
エリーゼなんかのために、もう何もしたくありません。
勤務体制は?
勤務体制は生産規模に応じて変わるのですが、比較的生産が落ち着いている時は月曜日〜金曜日まで出勤して土日休みの2交替制。
1週間昼間に出勤したら翌週は夜勤、というやつですね。
昼間は8:10〜17:00、夜勤は20:10〜5:00というシフトでした。
で、生産が忙しい時は「3班2交替」というシフトに入っていました。
A班、B班、C班という3人体制でうまいこと月曜日から土曜日まで24時間体制で設備を動かすシフトです。

↑ こんな感じ。次の週はA班がB班の場所へ、B班がC班の場所へ、C班がA班の場所へ。という風にスライドします。
日曜は基本休みで、月曜日から土曜日までちゃんと昼と夜の人がシフトに入るようになっています。
3週間で1周するサイクルです。
よく見ると休みが週に3日ありますね…。
そうなんです。週休3日になります。なんだそら、最高じゃん!!と思うことでしょう。
しかし、1日の勤務時間が+2時間(もちろん残業あつかいではない)になり、土曜日も通常出勤あつかいです。
また、日曜日に休日出勤する確率も高かった…!!(休出手当がもらえてウハウハでしたが)
そういうデメリットもあるんです。
まぁ、3班2交替も通常の2交替もどっちもどっちという感じでしたね。ぼくは。
ほんとに稼げるの?

給料はよかったです。夜勤手当てや休出手当てを含めて、ですが。リーマンショックの時、いきなり昼勤のみになったときはとんでもなく給料が下がりました。笑
まぁ残業したときも、夜勤のときも休日出勤のときもちゃんと手当てはつけてくれていたので、給料に文句はありませんでしたね。
工場勤務ってぼくがいた会社以外も残業や夜勤の手当てはきちんとしているみたいです。
体はきついけど特別な技術がなくてもそれなりに稼げる仕事、というイメージです。
とりあえずすぐにお金を稼ぎたい!!という人は工場の求人を探してみるのはいいのでは??
ということで、工場勤務ってどんな仕事なのかを、記憶を頼りに紹介してみました。
これはあくまでもぼくがいた職場の話です。
単純作業を延々とやる部署とかもあります。
想像と違った、なんてことにならないように求人はよく見た方がいいと思います。