話題になっていた、宿野かほるさんの「ルビンの壺が割れた」を読んでみました。
デビュー作にしていきなり話題となった作品ですね。
こりゃ話題になるわ…というくらいのおもしろさで、一気読み。
ということで、あらすじや感想をつらつらと書いていきます。
重大なネタバレはしません。
ルビンの壺が割れた あらすじ

全編にわたって、ふたりの男女のSNSのメッセージのやりとりという斬新なスタイルでした。
たまたまフェイスブックで昔の恋人の名前を見つけた男性が、懐かしくなり思い切ってメッセージを送ってみた、というのが始まり。
最初はメッセージが帰ってこなかったのですが、何通か送るうちについに相手から返事が届きます。
近況を報告しあったり、昔話に花を咲かせるのですがどうやらふたりにはただならぬ過去もあるようで…。
ふたりが恋人関係に至るまでにも、苦難がありました。
そんな苦難を乗り越えてふたりは結婚を決めたのですが、なんと女性の方が結婚式の当日に忽然と姿を消してしまったのです。
さらにふたりともすごくできた真人間という印象を受けるのですが、話が進むうちに徐々に本性がわかってきます。
ふたりの男女の裏の顔、壮絶な過去とは。
そして、衝撃のラスト。
そんな感じです。
見事に騙されて最後はゾッとした

最初のうちは、多少の違和感があるものの登場人物みんなまともに思えました。
それが読み進めていくうちに、誰もかれも裏の顔を持っていることが明かされていきます。
とくにフェイスブックでやりとりをしている男女の裏の顔には驚かされました。
ふたりとも多くの人に慕われるほどの人物、という描写でしたからねぇ。
それが女性はあんなことを、そして男性においては…。
男性の本性、過去の行いは最後の最後で明かされます。誰もが衝撃を受けることでしょう。
読み進めてきた中で残った違和感が全てつながります。
そういうことか!!とスッキリするでしょう。
いやぁ、騙された。
サクッと読めるので読み返すのもオススメ

全編SNSのメッセージということもあってか、すごく読みやすくてサクッと読み終わりました。
2時間もかからなかったのでは??
なので結末を知っている状態でもう一回読んでみようと思います。
きっと1回目とは違った視点で読めることでしょう。
いやぁ、それにしても人間ってこわいですねぇ…。
誰もかれも裏の顔というものを隠して生きているのでしょうか?
ぼくはもちろんそんなものありませんよ。にこにこ。